フランスに新婚旅行で旦那と行きました。ずっとフランスのベルサイユ宮殿をこの目で見るのが夢で、新婚旅行に便乗して夢を叶えようと思いました。海外旅行は2度目でしたが、イギリスで飛行機を乗り継いだので、家を出てからフランスのホテルに到着するまで、丸一日かかってくたくたになりました。結婚式の3日後に出発したのですが、結婚式の準備なども大変ですでに疲労がたまっていたところだったのです。やはり、地方からヨーロッパに行くのは大変だな、と思いました。もう少しゆったりしたスケジュールにすればよかったかもしれません。成田や羽田で1泊してから出発すれば、と後々後悔することになるのですが・・。

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フランスの南仏のニースやモナコから始まって、アヴィニョンやエクス・アン・プロヴァンスと北上して行って、最後はパリに到着するというツアーに参加しました。パリだけに滞在するコースとどちらにしようか迷ったのですが、次はいつフランスに行けるか分からないので、なるべくたくさんの場所に行って、色々なものを見たかったのです。

そんなに高いツアーではなかったため、連れて行かれたレストランでは、ことごとく味が微妙でした。フランスの料理がわたしの口に合わないのか、レストランの問題なのか、いまだに分かりませんが……。フランスは美食の国、というイメージが強かっただけに、食事に関してはとっても残念でした。添乗員さんも行く先々の地方で交代しましたが、当たり外れがありました。年配の参加者がいてもスタスタ自分のペースで進んでしまう添乗員さんもいて、他の参加者がフォローしなくてはならないこともあり、もう少し親切な方に担当してほしかったです。
 
ニースでは、おとぎ話に出てくるような村を訪れたり、海岸沿いを散歩したり、かの有名なシャンソン歌手イブ・モンタンの行きつけだったというカフェでお茶したり、ととても楽しい時を過ごしました。わたしの好きなシャガールの美術館もあって、絵の大きさと館内の光のまぶしさに圧倒されました。

モナコでは、見た事もないような高級車がそこら中を走っていて、車好きの旦那は興奮していました。モナコで一番有名な高級ホテルの前を通りかかったので、中はどんな感じになっているのか入ろうとしたのですが、入口に立っているガードマンの視線が怖すぎてそそくさと退散しました。エクス・アン・プロヴァンスではセザンヌが使っていたアトリエに行きました。当時のまま残されていましたが、殺風景な部屋で絵を描くのに必要な物以外、ほとんど何も置かれていなくて、セザンヌらしさがよく表れていて感動しました。ここで、ひとりでリンゴを描いていたんだろうなぁ、と容易に想像できる、画家の息吹が感じられるアトリエでした。

旅行2日目の夜でした。お風呂に入っていると、シャワーのお湯が突然水に変わり、そのままお湯が出なくなってしまったのです。海外に行くとよくあるハプニングだと知っていたので、あまり驚きもしませんでしたが、しばらくすると妙に寒気がして、身体に震えがきました。慌てて体温計で測ってみると、なんと38度以上の熱がありました。結婚式の疲れとフライトの疲れが一気に出たようです。私は体力には自信があり、日頃もめったに風邪を引かず熱も出ない体質だったため、薬類をあまり持参していませんでした。それからずっと38~39度の熱が続き、とうとうパリでダウン。熱が下がらないと帰りの飛行機に乗れないため、ホテルの部屋まで2度日本人のお医者さんに来てもらい、なんとお尻に注射を打たれました。往診代と薬代で4万円近くかかってしまいましたが、背に腹は代えられません。やっと熱の下がったわたしは、根性でムーラン・ルージュのショーを観に行き、パリの町を観光して、無事に帰りの飛行機にも乗れました。